2017年 02月 07日
stage |
スタージュと呼ばれる、レストランやホテルなどへの実務研修、インターンシップ。イタリア語で研修生のことをstagista(スタジスタ)と言いますが、今週末から約1か月半のあいだ、OLTREVINOには、とびっきりのスタジスタがやって参ります。日本のイタリア料理店であるOLTREVINOへ研修に入るのは、本国イタリア・トスカーナからわざわざやってくるイタリア人のサーラ!
サーラは、イタリアのホテル学校でプロフェッショナル・サービスマンの勉強をしている学生で、ワイナリー「ポデーレ・ポッジョ・スカレッテ」のフィオーレ家の長女で、ユーリとサーラの新しいワイナリー「ユーリ・フィオーレ&フィリア」のフィリア(娘)のほうです。
日本観光でもなくホームステイでもなく、プロとしての職業の研修先として、イタリア国内、パリ、ロンドン、NY、様々な選択肢の中からサーラとユーリは日本のOLTREVINOを選んでくれました。
17年前に私がイタリアに渡った際に、帰国するまでに必ず実現すると自身で決めたことが幾つかありました。
「イタリア料理人として、表面的でない揺るぎのない郷土料理を習得する」
「イタリア国家資格のプロフェッショナルソムリエ資格を取得する」
(現在は日本人向けに授業・試験共に通訳付きで4週間で取得可能な高額ビジネスがありますが、当時はイタリア人の中に混じり3年掛かりの講義を受けたのちに、イタリア語での試験を受けるしか方法はなく、レストランのキッチンで働きながら店のアイドルタイムや定休日に3年掛けて講義を受けていました)
「イタリア随一15万本のワインコレクションを誇る三ツ星リストランテのエノテカ・ピンキオーリで、料理人ではなくソムリエとして働く」
「街ではなく、トスカーナの田舎に住み、その地でずっと暮らされているように、暮らす」
そして、「収穫時などのいち期間だけでなく、一年間四季を通して、ワイナリーで働く」
これらのことは、たまたま現地で叶えることができたのでなく、イタリアに渡る前、もしくは渡ってすぐの初期の頃に、帰国までに実現することとして、自身の目標としてノートに書き留めたことです。
そしてイタリア滞在8年目の2008年に、それまでも収穫期などには幾つかのワイナリーで研修や手伝いをさせて頂いてきましたが、「一年間を通じて労働としてワイナリーで働かせてほしい」という私の願いをユーリは受け入れ、2008年と2009年の2シーズン彼のワイナリーで私を働かせてくれ、人生の中でかけがえのない経験を与えてくれました。
この度のインターンシップの受け入れにあたり、法律や保険や住まいの用意や、クリアすべきこともありましたが、自分自身にとって良い勉強になりましたし、なによりも9年前に私の願いを受け入れてくれたユーリとファミリーとサーラに、もしもその何十分の一かのほんの少しの恩返しとなって、彼女の人生の中で、ほんの小さな大切な経験となるものが何かしら生まれるとしたらば、とても幸せです。
3月後半までのひと月半のあいだ、OLTREVINOのとびっきりのカメリエーラ、サーラにぜひ会いに来てください!
2月・3月のOLTREVINOは、いつも以上にTOSCANISSIMOです!
by OLTREVINO
| 2017-02-07 16:09
| OLTREVINO